屋根から雨漏り?修理費用の目安と補修方法まとめ

 

 

 

屋根から雨漏りが発生する原因とは

 

屋根の雨漏り修理をする際にとても重要なのは、どのような原因で雨漏りが発生するのかを理解する事です。

これが分かっていないと雨漏りに適切ではない修理を行ってしまい、結果的に数年後に雨漏りが再発してしまいます。

 

屋根から雨漏りする原因は防水層の劣化です。

つまり雨漏りが発生した際は、この防水層を交換または補修してあげる事が、雨漏りの原因の解決に繋がります。

 

屋根の構造について知る

屋根は垂木という木の骨組みに野地板という木の下地材を打ち付け、そこに防水紙(ルーフィング)を張り、その上に屋根材を載せて出来ます。

 

この野地板には防水性能が無いため、そのままでは雨が降ったときに雨漏りし放題です。

ですから防水紙と屋根材をその上に載せて、雨を遮断し外に排出するというわけです。

 

この二つの中でも雨漏りを防ぐ上で重要なのが防水紙になります。

瓦やスレートや金属屋根などの屋根材は、雨のほとんどをカットしますが100%防げるわけではありません。

そのため、屋根材の内側に入り込んだ雨を防水紙がカットし外に排出します。

 

極端な話、この防水紙さえしっかり機能していれば、屋根材が割れていようが穴が開いていようが、雨漏りは発生しないのです。

つまり屋根から雨漏りしているという事は、ほとんどがこの防水紙が機能していない状態という訳です。

 

屋根の雨漏り修理の費用の目安

 

屋根の雨漏りの修理費用ですが、もし一部の屋根や防水紙の交換で済む場合は10万円~40万円が目安です。

反対に屋根全体の交換が必要な場合は80万円~250万円ほどになる事もあります。

 

雨漏りに気付くのが遅れたり、放置してしまうと費用は高額になりやすいです。

天井に染みが…まさか雨漏り?!

と、少しでも違和感に気付いたら点検を行い、早期に雨漏り修理をしてしまう事をオススメします。

 

屋根の雨漏り修理の具体的な方法とそれぞれの費用

 

もう少し具体的な料金を知りたい

という方も多いと思うので、ここからは修理方法別でもう少し具体的な費用を確認してみましょう。

 

①屋根の葺き替え工事

 

屋根から雨漏りしている場合には屋根の葺き替え工事が一番効果的です。

 

葺き替えとは既存の屋根材を解体して下地・防水紙(ルーフィング)を新しいものに変えてあげて、最後に新しい屋根材を張る工事です。

葺き替え工事であれば屋根材・防水紙・下地のどれが破損していても問題なく雨漏りを止めることができます。

 

しかし、工事が大掛かりで屋根材も新しく購入しないといけないため、費用が高額になるのがデメリットです。

項目修理費用
屋根の葺き替え工事
(スレート→スレート)
100万円~150万円
屋根の葺き替え工事
(スレート→金属)
120万円~180万円
屋根の葺き替え工事
(瓦→スレート)
200万円~350万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

 

②瓦屋根の葺き直し工事

 

瓦屋根で雨漏りしている場合は屋根の葺き直し工事を行います。

 

葺き直しは屋根を解体して下地・防水紙(ルーフィング)を新しいものに変えてあげたあと、今まで使用していた瓦を乗せ直す工事です。

スレートや金属屋根等は基本的には一度解体してしまうと再利用できませんが、瓦は破損していなければ再利用可能です。

葺き替えと違って新しい屋根材を購入しなくて済むので、手間はかかりますが多少割安になります。

項目修理費用
瓦の葺き直し工事150万円~250万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

 

③屋根のカバー工事(重ね葺き)

 

屋根から雨漏りしている場合はカバー工法(重ね葺き)も効果的です。

 

カバー工法は既存の屋根の上にそのまま新しい防水紙を貼り、その上に新しい屋根材を乗せる工事です。つまり新しい防水層を作る事になります。

既存屋根を廃棄しない分手間がかからず、廃棄する物もほとんどないので比較的安価に屋根修理が可能です。

項目修理費用
屋根のカバー工法(重ね葺き工事)
(スレート→金属)
80万円~130万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

 

④陸屋根の防水工事

 

もし陸屋根の家で雨漏りしている場合は、屋根工事ではなく防水工事が必要です。

 

防水工事にはいくつか種類があります。

既存の防水の上から重ねて施工できる場合は費用を抑えることができますので、状況に応じて施工方法を検討しましょう。

項目修理費用
ウレタン防水工事(密着工法)30万円~60万円
ウレタン防水工事(通気工法)35万円~65万円
FRP防水工事40万円~70万円
シート防水工事30万円~65万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

⑤屋根のコーキング補修や差し替え【一部補修】

 

屋根のコーキング補修や、屋根の差し替えでも雨漏りを止めることができる場合もあります。

 

しかし冒頭で説明したように、雨漏りは屋根材を補修しても完全に直せません。そのため、再発する可能性が高いです。

屋根のコーキング補修や差し替えによる雨漏り修理はあくまでもその場しのぎの補修であることを理解し、悪化する前に雨漏りの根本的な原因を解決する工事を行うようにしましょう。

項目修理費用
屋根のコーキング補修1万円~3万円/箇所
屋根の差し替え3万円~5万円/箇所
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

【注意!】屋根塗装工事は雨漏り修理ではない

 

屋根から雨漏りしているので、塗装すればいいのかな?

と考えてしまう人がいますが、これはNGです。

 

そもそも塗装工事は屋根の劣化を防ぐコーティング工事であって、雨漏り修理工事ではありません。

屋根塗装では雨漏りは直りませんし、もし仮に雨漏りが止まった場合でも数年後に再発します。

屋根の雨漏り修理の際は塗装工事を選ばないように注意してください。

 

 

屋根以外が原因の雨漏り修理の方法と費用について

 

うちの雨漏りは屋根以外の場所から発生している

という方もいるはずです。

ここからは、屋根以外が原因の雨漏り修理の方法と費用について確認してみましょう。

 

棟からの雨漏り

 

雨漏りしやすい箇所の一つに、屋根の棟があります。

棟というのは屋根の山の部分(頂点)の事で、通常はここに板金や棟瓦が設置されているため、雨の侵入を防げます。

 

しかし経年劣化や台風などの強風の影響で、

  • 棟板金が剥がれる、めくれる
  • 棟瓦が崩れる、ずれる
  • 棟瓦の漆喰が崩れる、欠ける

などの状態になり、雨漏りを引き起こすことがあります。

 

棟にはいくつかの種類があり、屋根材によっても造りが異ります。

項目修理費用
棟板金の交換10万円~25万円
棟瓦の積み直し(湿式工法)15万円~30万円
漆喰の詰め直し5万円~15万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

棟の修理方法についてはこちらで詳しく解説しています。

 

ベランダからの雨漏り

 

ベランダの防水切れによる雨漏りも多いです。この場合は防水工事を行いましょう。

 

やり方は陸屋根の防水工事と同じです。今の防水の方法にあった工事を選んでください。

ちなみにベランダ防水工事は面積が小さい分、割高になりやすいです。

項目修理費用
ウレタン防水工事(密着工法)7万円~15万円
ウレタン防水工事(通気工法)10万円~20万円
FRP防水工事10万円~25万円
シート防水工事10万円~20万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

外壁のひび割れからの雨漏り

 

経年劣化や地震の影響で外壁がひび割れて、そこが原因で雨漏りする場合もあります。

 

部分的なひび割れであれば部分的な補修が可能なので、費用を抑えることができます。

しかし、広範囲に外壁が割れていたり、下地や防水紙にも劣化がみられる場合は修理費用も非常に高額になります。

項目修理費用
外壁のひび割れ補修1万円~3万円/箇所
外壁の張り替え工事(一部交換)5万円~10万円/箇所
外壁の張り替え工事(全交換)180万円~250万円
外壁のカバー工法(重ね貼り)150万円~230万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

外壁のコーキングのひび割れや劣化からの雨漏り

 

外壁材と外壁材の隙間には、雨が入らないようにコーキングが充填されています。

このコーキングは外壁材よりも劣化が早く、また地震の影響も受けやすいので、コーキングだけがひび割れたり破断してしまう事があります。

もちろんこの状況を放置すると雨漏りにつながります。

 

コーキングは家全体にあるので、全てを打ち替えると手間も材料費もかかり、費用は高額です。

項目修理費用
コーキング補修(一部)1万円~5万円/箇所
コーキング打ち替え(全体)30万円~50万円
コーキング打ち増し(全体)25万円~45万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

窓枠(サッシ)や天窓からの雨漏り

 

窓枠の周り(サッシ)からの雨漏りも多いです。

 

通常この冊子部分にはコーキングが充填されていますが、やはりこのコーキングの劣化が原因で窓枠から雨漏りするケースがあります。

窓枠一箇所のコーキング補修であればさほど費用も高くならないので、早めに修理してしまいましょう。

項目修理費用
窓枠コーキング打ち替え3万円~5万円/箇所
窓枠の下地交換20万円~40万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

ベランダ手すりからの雨漏り

 

ベランダの手すり部分から雨漏りすることも多いです。

位置にもよりますが、ベランダが家の外に飛び出ている場合だと雨漏りに気付くのも遅れがちです。

 

大抵は手すりの上部に取り付けられる笠木という板金の浮きや隙間からの雨漏りです。

コーキング補修という方法もありますが、笠木の交換が必要な場合は修理費用も高くなってきます。

項目修理費用
笠木コーキング補修1万円~5万円/箇所
笠木板金の交換10万円~25万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

雨漏りした場合に自分で出来る応急処置とその方法

雨漏り工事完了まで雨漏りを放置できないので、応急処置の方法を教えてほしい

ということで雨漏りが直るまでに自分で出来る応急処置について説明します。

 

まず最初に雨が落ちる箇所にバケツや桶を置いて下さい。落ちてきた雨が多少跳ねる可能性があるので、バケツの下には新聞紙やタオルを敷くと良いです。
雨漏りが範囲的に発生している場合は雨漏り箇所をビニールで覆い、テープで止め、ビニールの先から雨がバケツに流れるように設置する事をオススメします。
もし雨漏りする箇所が分かっている場合は、市販の防水テープやコーキング、ブルーシートで雨漏りの発生箇所を塞いでそれ以上雨が入らないようにするのも良いです。
この場合、高所作業になる場合は十分に安全に配慮して作業を行ってください。
バケツはこまめに交換し、壁や床はこまめに拭いてなるべくクロスやなどが傷まないように管理しましょう。水分をそのままにしてしまうと株が繁殖し、内装がダメになってしまう可能性があるので要注意です

 

雨漏りの発生箇所が分からない場合は雨漏り調査を

 

雨漏りはしているんだけど、どこから雨漏りしているか分からない

 

実は雨漏りの発生箇所は、たとえプロであっても100%特定できるわけではありません。

そのため明らかな原因がない場合は、地道な雨漏り調査を行って、しらみつぶしに雨漏りの原因と考えられる箇所を探していく作業が必要です。

 

項目修理費用
散水調査5万円~10万円
赤外線調査10万円~25万円
紫外線投射発光調査(発光液調査)5万円~20万円
※足場別。価格を保証するものではありません。

 

 

雨漏りの原因箇所が分からない場合、必要ではない雨漏り修理をしてしまう事も考えられます。

雨漏り調査には費用がかかりますが、雨漏りの原因箇所が分からない場合は必要経費として考えるようにしましょう。

 

雨漏り修理にかかる日数

 

なるべく早く雨漏りを直したい

当然、雨漏りは早めに直したいと考える人が多いはずです。

実際に雨漏り修理を依頼したら、何日で修理が可能なのでしょうか?

 

まずリフォーム会社に連絡をし、現地調査を行ってどのような工事が適切か判断し、その後契約、施工。このような流れで早ければ1週間ほど。

大きな工事が必要になる場合は約1ヶ月ほどかかるでしょう。

 

また、雨漏りの箇所を特定するために、雨漏り調査が必要になった場合は、上記に加えて1~2週間ほどかかります。

雨漏りしてしまった場合、即日直せるということはほとんどありません。

 

雨漏り修理の前にやるべき応急処置

 

雨漏り修理が終わるまで雨漏りしているのは困る!

 

雨漏り修理の前にやれる応急処置はいくつかあります。

雨漏り発生時の応急処置

  • 漏った雨による二次被害を防ぐためにバケツを置く
  • 漏った雨による二次被害を防ぐために養生(ビニール)を被せる
  • 屋根にブルーシートをかぶせる
  • 防水テープで雨漏りの発生箇所をふさぐ
  • コーキングで雨漏りの発生箇所をふさぐ

 

どれも一時的な効果しかありませんが、一定の効果はあります。

まさに今雨漏りしている、という方は試してみてください。

 

屋根の雨漏り修理には火災保険が利用できるかもしれない

 

火災保険は建物が台風や強風、雪、雹などの自然災害によって受けた損害を補償する保険です。

そのため自然災害が原因で雨漏りが発生した場合は火災保険で雨漏り修理ができます!

 

しかし、雨漏りが自然災害が原因で発生したものなのかの証拠を集める事は難しいので、

うちの雨漏りは自然災害の被害なのだろうか?

と疑問な方はプロに依頼して見てもらう事をオススメします。

 

 

雨漏りを安くやすく直せます!という業者は怪しい

 

雨漏りは箇所を特定することも難しいですし、施工もかなり手間です。

また、雨漏りしている家の9割以上は長い間気づかれずに被害が拡大して、最終的に雨漏りとなっています。つまり最終段階まで来ているという事です。

 

ここまでくると残念ではありますが、雨漏りは簡単に直せません。

当然安くも直せないのです。

 

うちなら雨漏り安く直せます!
すぐに直せます!!

と言って契約を迫る業者に依頼してしまって、工事後にトラブルになるというケースが多数確認されています。

 

雨漏り修理の際に「簡単」「すぐ直る」「安くなる」という事を言っている業者は悪徳業者の可能性があるので、十分気を付けて業者選びを行ってください。

 

 

関東の雨漏り修理はFPが在籍するおうちのお悩みドロボーにご相談ください

 

総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーはFPが在籍するリフォーム会社です。

そのため雨漏り修理・雨漏り調査だけではなく、補助金制度や火災保険申請の相談もまとめて対応することができます!

 

火災保険を利用した屋根修理には、補助金申請費や火災保険サポート費なども頂いておりませんので、お気軽にご相談ください。

 

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この記事を書いた人

FP2級合格、CBT試験合格、宅建士試験合格
おうちのお悩みドロボー 代表
村松

国家資格であるFP2級・宅建士試験などに合格し、保険業界や不動産業界にて営業やフィナンシャルプランナーとして経験を積んできました!

不動産業界のブラックな雇用形態とパワハラに疑問を持ち退職。
保険業界では「もしかして、世の中って不要な保険が多いのでは?」と疑問を持ち退職。

その後"自分が正しいと思った事を仕事にしたい"と思い、独立しました!

現在はその経験を活かし、自宅のリフォームや火災保険の申請サポートを行う"おうちのお悩みドロボー"にて、微力ながら皆さまの生活にプラスになるお手伝いをしております(・∀・)ノ

屋根・外壁・雨漏り修理や火災保険の申請をご検討の方は
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