ベランダ・バルコニーの屋根の種類と形状について
ベランダ・バルコニーの屋根にはいくつかの種類がありますが、皆さまが実際に今利用している屋根材がどのような素材であるか把握していますでしょうか?
まずベランダ・バルコニーの屋根に利用される素材は主に5つあります。
- 塩化ビニール…屋根材の中でも安価で1枚1,000円~1,500円ほどで購入が可能です。加工もしやすいのですが、あまり対候性が良くありません。耐用年数は3年~5年です。
- ガラスネット…塩化ビニールの屋根材の中にガラスネットという特殊な繊維が入っており、より耐久性が高い材料です。耐用年数は5年前後となります。
- アクリル…アクリル樹脂はガラスより透明でガラスより200倍耐久性能が高いということで、一時期は屋根材としてよく利用されていました。耐用年数は10年ほど。
- ポリカーボネート…ポリカーボネートは最近一番利用される屋根材です。軽く加工がしやすく、アクリルよりさらに20倍強い素材です。耐用年数は10年~15年ほど。
- 金属(トタン屋根)…昔のベランダやバルコニーにはトタン屋根・金属屋根が利用されている事があります。上記の素材と比較すると高価で、耐用年数は10年前後。同じ金属屋根であれば最近はガルバリウム鋼板などを使用することをオススメします。
使用する屋根材の種類によって修理費用の高い安いがあるので、既存の屋根にどのような素材が使われているのか確認をしてみる事をオススメします。
また、この屋根材には形状が大きく分けて2種類あります。平板と波板の2種類です。
この形状によって料金が変わる事はあまりありませんが、平板の屋根に波板を取り付ける(またはその反対)という修理はあまりありません。屋根修理の際は、どの形状の屋根材を準備するか事前に確認しておきましょう。
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ベランダ・バルコニーの屋根修理費用
実際にベランダ・バルコニーの屋根を修理するといくらかかるの?
というわけで、ここからは具体的なベランダ・バルコニーの屋根修理費用について説明していきたいと思います。
①塩化ビニールの屋根の交換費用
冒頭でもお話した通り、塩化ビニール製の屋根は安価で入手できるため、修理費用も安いです。耐用年数が3年~5年と短いですが、修理費用を抑えたい方にはオススメです。
項目 | 修理費用 |
---|---|
既存の屋根の解体作業 | 5,000円~1万円 |
塩化ビニール屋根本体 | 1,000円~1,500円/枚 |
取り付け施工費 | 3万円~10万円 |
廃材処理運搬費 | 5,000円~1万円 |
合計 | 5万~15万円前後 |
②ガラスネットの屋根の交換費用
塩化ビニールよりもさらに頑丈なガラスネット製の屋根は本体価格が少し高くなります。しかし差は1,000円程度なので、合計の修理費用としては大きく変わりません。しかし耐用年数は5年前後で、塩化ビニールと比較して対候性は向上します。
項目 | 修理費用 |
---|---|
既存の屋根の解体作業 | 5,000円~1万円 |
ガラスネット屋根本体 | 1,500円~2,500円/枚 |
取り付け施工費 | 3万円~10万円 |
廃材処理運搬費 | 5,000円~1万円 |
合計 | 5万~15万円前後 |
③アクリルの屋根の交換費用
アクリルはコロナ禍で見かける機会も多かったと思いますが、飲食店等でパーテーションに利用されているプラスチックの樹脂の事です。耐久性がある上に透過性も高く、日の光を良く通すので、バルコニーやベランダの屋根材として利用されることが多いです。しかし最近は屋根材として利用する方は少ないです。後述する、ほぼ同価格でより耐久性の高いポリカーボネートの方が主流です。
項目 | 修理費用 |
---|---|
既存の屋根の解体作業 | 5,000円~1万円 |
ガラスネット屋根本体 | 2,000円~2,500円/枚 |
取り付け施工費 | 3万円~10万円 |
廃材処理運搬費 | 5,000円~1万円 |
合計 | 5万~15万円前後 |
④ポリカーボネートの屋根の交換費用
ポリカーボネート製の屋根材によるベランダ・バルコニー屋根の修理が昨今一番多いでしょう。理由は耐久性能が高く、耐用年数が10年~15年と長い。かつ加工もしやすいので業者によって扱えないという事がないなどがあります。また、価格も今までのプラスチック系屋根材と比較しても同水準なので、正直なところ欠点がありません。
項目 | 修理費用 |
---|---|
既存の屋根の解体作業 | 5,000円~1万円 |
ガラスネット屋根本体 | 2,000円~2,500円/枚 |
取り付け施工費 | 3万円~10万円 |
廃材処理運搬費 | 5,000円~1万円 |
合計 | 5万~15万円前後 |
⑤トタン屋根の屋根の交換費用
昭和の時代までは軽くて加工のしやすいトタン屋根が利用されることも多かったです。しかし最近の金属屋根でトタンを選ぶ人はほとんどいません。価格は少し高くなりますが、より高性能なガルバニウム鋼板に交換する方が多いです。
項目 | トタン屋根への修理 | ガルバニウム屋根への修理 |
---|---|---|
既存の屋根の解体作業 | 1万~3万円 | 1万~3万円 |
屋根材本体 | 3,000円~4,000円/㎡ | 4,000円~6,000円/㎡ |
取り付け施工費 | 5万円~10万円 | 5万円~10万円 |
廃材処理運搬費 | 1万~2万円 | 1万~2万円 |
合計 | 10万~20万円前後 | 15万~25万円前後 |
トタン屋根の耐用年数は約10年、ガルバニウム屋根の耐用年数は約25年。多少の価格の違いで性能にここまで差が出ます。もしトタン屋根の修理について詳しく確認したいという場合はこちらの話も参考にしてください。
⑥ベランダ・バルコニー屋根の支柱の修理・交換費用
屋根を支える支柱を修理する時の費用も確認してみましょう。支柱にはアルミ製など金属製の物と、木材で出来ている木製の物の二種類があります。一部の補修か、または支柱の全交換かによって修理費用も変わってきますが、場合によっては支柱を埋める土台部分の工事が必要な場合もあり、この場合は価格がかなり高額です。
項目 | 一部補修(リペア)費用 | 全交換費用 |
---|---|---|
ステンレス製の支柱 | 5万円前後 | 25万~40万円 |
木製の支柱 | 5万円前後 | 25万~50万円 |
⑦ベランダ・バルコニー屋根の新規設置費用
新しくベランダ・バルコニーに屋根を取り付けたい
という方ももちろんいらっしゃると思います。
この場合は取り付ける屋根のグレードや大きさ、設置箇所によってかなり金額に差が出ます。当然支柱を埋め込む場所によっては、追加で外構工事が必要になるので、費用も高額です。同じメーカーの屋根を購入するにしても、何社か相見積もりを取ってみる事をオススメします。
項目 | 修理費用 |
---|---|
ベランダ・バルコニー屋根の新規設置 | 20万~60万円 |
ベランダ・バルコニー屋根の交換ならポリカーボネートがオススメ!
前項を見て頂くと分かる通り、屋根材による費用の違いは非常に小さいです。しかし耐用年数は3年~15年とかなり開きがある事が確認できます。また、塩化ビニール・ガラスネット・アクリル・ポリカーボネートは全てプラスチック樹脂で同じような厚みで同じような形状をしています。分かりやすく言うと、現在どの屋根材を使用していてもポリカーボネートに交換できるという事です。(トタン屋根は別)
どうせ屋根を修理するなら、耐久性が高く長く利用できる屋根材に交換したい
という方が圧倒的に多いはずなので、修理する際はポリカーボネートに出来るか、リフォーム会社に相談してみて下さい。とてもオススメです!
ベランダ・バルコニー屋根修理をする際に知っておきたい制度や安くするためのコツ!
ベランダ・バルコニー屋根修理には火災保険が利用できる可能性がある!
ベランダやバルコニーの屋根材は強風や台風、雹、落雷などの影響によって破損する場合があります。こういった自然災害による屋根材の破損に関しては火災保険が利用できる可能性があるので覚えておきましょう!ちなみに、ベランダやバルコニーの屋根は火災保険の「建物」の補償範囲に含まれています。
うちは家財保険に加入していない
という方でも問題なく火災保険が利用できるので、ぜひ活用してください。
ベランダ・バルコニー屋根修理には補助金や助成金が利用できる可能性がある
補助金や助成金でリフォームを直したい
という相談を受けることが結構あります。
結論、自治体によってはベランダ・バルコニー屋根修理の費用がでる補助金や助成金が存在します!
- 住宅リフォーム補助金…自治体内で行う住宅のリフォーム工事の費用を一部補助して貰える制度
- 耐震改修工事補助事業…屋根の軽量化(瓦からスレートへの葺き替えなど)に必要な費用の一部を補助して貰える制度
詳細はこちらから ➡屋根修理・リフォームに使える補助金や助成金【まとめ】
自治体によって要件や金額が違います。場所によって10万円~30万円ほど戻ってくる可能性があるので、興味がある方はぜひ一度調べてみてください!
ベランダ・バルコニー屋根の劣化症状とメンテナンス時期
実際にベランダやバルコニーの屋根がどういう状態になったら適切な交換時期なんだろう
耐用年数を知っても、それぞれの屋根の状態によってメンテナンス時期が異なってきます。そこでここからは、ベランダやバルコニーの劣化症状から見る適切なメンテナンス時期について説明していきたいと思います。
①ベランダ・バルコニー屋根のひび割れ
ベランダやバルコニーの屋根は設置から数年すると乾燥や収縮、または紫外線等の影響によって固くなり、柔軟性が無くなっていきます。その状態で強風や飛来物などの影響を受けると、屋根材がひび割れてしまう事があります。
ひび割れているだけでは雨漏り等の直接的な被害が無いので、放置する方も多いです。確かに緊急度としては低めだとは思います。しかし実際には屋根材自体の寿命が来ている可能性が高いので、早めに交換した方が良いと言えるでしょう。
②ベランダ・バルコニー屋根の雨漏りや穴あき
ベランダやバルコニーの屋根に穴が開いている、または枠の隙間のパッキンが劣化して雨漏りしている場合は確実に交換するべき時期だと言えます。
その状態を放置してしまうと、ベランダの防水の劣化を早めたり、ウッドデッキなどがあればその損耗も激しくなります。放置することでそれらの修理を行わないといけない状況になれば余計に修理費用が高くなるので、早めの対応がオススメです。
③ベランダ・バルコニー屋根の剥がれ
ベランダやバルコニーの屋根が完全に剥がれてしまっている場合もメンテナンス時期ですね。上記でお話ししましたが、屋根材は感想や収縮を繰り返すことで柔軟性を失い、枠から外れてしまう事があります。当然その状態で風が吹けば屋根材は剥がれてしまいますよね。
完全に剥がれていなければ、次に強い風が吹いた際に飛んでいってしまい、近隣の家や人に当たってしまう事故につながる可能性もあります。早急に修理を行ってください。
④支柱や金具のサビや腐食
屋根材を支える支柱や、それを留めている金具がサビたり腐食している場合もメンテナンス時期かもしれません。軽いサビ程度であれば自分で研磨してしまう事も可能です。
ただ、あまりにもひどいサビ・腐食を放置すると、やはり大きな自然災害等の際に屋根が飛んでいってしまう可能性があるので、注意が必要です。
ベランダ・バルコニー屋根をDIYで直す方法や応急処置
想定より高いなあ。軽微な補修で十分そうだし、なんとか自分で出来ないだろうか
ベランダやバルコニーの屋根修理費用の多くは職人の人件費や加工費などです。そのため軽微な修理については自分で対応して、費用を浮かせるという方法もあります!しかし、これから紹介する方法は数年間で再発する可能性が高く、あくまでも応急処置的な方法になります。
あくまでも、
こんな小さな穴で数万円はちょっと…
という方にオススメな方法なので、全体的に破損している場合などは業者に見積もりを依頼して検討して見て下さい。
防水テープで穴をふさぐ
- 破損箇所が特定できている
- 部分的な破損、小さな破損である
- 屋根材自体に穴が開いている
このような条件が揃っているならば防水テープで穴をふさぐということも可能です!
防水テープには透明な色の物もありますが、業務用の頑丈なものはだいたい色が付いているので外観に影響します。防水テープはホームセンターや通販でも購入できますので比較してみて下さい。必ず既存の屋根の素材に利用できる防水テープを選ぶようにしましょう。
コーキング材で隙間を埋める
- 破損箇所が特定できている
- 部分的な破損、小さな破損である
- 屋根材自体または枠との間に隙間が開いている
このような場合には隙間をコーキング材で埋める方法でも修理が可能です!コーキング材はコーキングガンとセットで購入してください。価格はセットで購入しても2,000円~3,000円程度です。コーキングにはいくつか種類があるので、必ず既存の屋根材に使用できるものを選びましょう。
また、コーキングを充填する際はプライマーという接着剤のようなものを塗布してから行うとより接着が良くなり、剥がれるリスクを減らすことができます。
ベランダやバルコニーの屋根修理は総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーにご相談ください
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーはFPが在籍するリフォーム会社です。屋根修理・雨漏り修理のご相談や無料現地調査が可能なので、お気軽にお問い合わせください。またFPが在籍しているので、補助金や火災保険を利用したリフォームも対応可能です!火災保険を利用した屋根修理の際は、補助金申請費や火災保険サポート費なども頂いておりません。
ご興味がある方は、
補助金や火災保険を利用したリフォームを検討したい
と、担当までお伝えください。
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この記事を書いた人
FP2級合格、CBT試験合格、宅建士試験合格
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー 代表
村松
国家資格であるFP2級・宅建士試験などに合格し、保険業界や不動産業界にて営業やフィナンシャルプランナーとして経験を積んできました!
不動産業界のブラックな雇用形態とパワハラに疑問を持ち退職。
保険業界では「もしかして、世の中って不要な保険が多いのでは?」と疑問を持ち退職。
その後"自分が正しいと思った事を仕事にしたい"と思い、独立しました!
現在はその経験を活かし、自宅のリフォームや火災保険の申請サポートを行う"総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー"にて、微力ながら皆さまの生活にプラスになるお手伝いをしております(・∀・)ノ