瓦屋根についている漆喰の補修方法とその修理費用について

瓦屋根の家の多くには上の画像のような白い部分があります。
これを漆喰と言います。
屋根の漆喰は常に外に風や雨、紫外線、地震の影響を受けており劣化が早いです。
この漆喰を補修する場合の修理費用は、補修する長さや漆喰の量にもよりますが、漆喰のみの補修なら約5万~15万円ほど。
もし漆喰の劣化が進行しており、棟瓦を積み直して補修する場合は約15万~25万円ほど修理費用が掛かってしまいます。
漆喰の打ち替え(詰め直し)工事
表面の漆喰を剥がし、そこに新しい漆喰を詰める工事を漆喰の打ち替え(詰め直し・塗り直し)工事と言います。
比較的簡単な工事なので、作業は1~2日程度で完了します。
しかしやり方をミスすると雨漏りに繋がってしまう場合があるので、いい加減な業者に依頼しないように気を付けて下さい。必ず瓦屋根の施工ができる瓦職人に依頼を行うようにしましょう。
ちなみに漆喰は棟瓦の両側にあるので、見積もりによっては数量が倍になる可能性があります。
これを悪用して相場の倍近い金額を請求する業者もあるので、工事費用の相見積もりを取ると安心です。
項目 | 修理費用相場 |
---|---|
漆喰の打ち替え | 3,000円~5,000円/m |
漆喰の打ち替え(数量が少ない場合) | 2万円~/箇所 |
棟の積み直し(湿式工法と乾式工法)
棟瓦がズレたり崩れてしまっている場合は、漆喰だけを補修してもあまり意味がありません。
この場合は少し大掛かりですが棟瓦の積み直し(取り直し)工事を行ってください。
一度棟を解体して新たに土台を形成し、棟瓦を積み直す工事になるので、工期は3日~1週間は見ておきましょう。
棟の積み直し工事には湿式工法と乾式工法の2種類があります。
湿式工法は漆喰や粘土を用いて固定する工法で、乾式工法は金具と面戸シート(防水シート)を用いて固定します。
それぞれに長短があるので、下記の表に簡単にまとめてみました。
湿式工法(漆喰を用いて固定) | 乾式工法(金具で固定) | |
---|---|---|
修理費用相場 | 15万円~30万円 | 20万~45万円 |
耐用年数 | 約15年~20年 | |
特徴 | ・工事費用が安い ・南蛮漆喰や葺き土を使用するため重く、地震に弱いとされる | ・工事費用が高い ・湿式と比べて重さが1/5~1/10と非常に軽量で地震に対して強くなる |
漆喰補修に必要な足場代

瓦屋根の漆喰補修を行う場合に必要になるのが足場です。
足場は高所で作業を行う場合は必須で設置しなくてはいけないもので、設置せず工事を行うと法律違反となってしまいます。
戸建て住宅で工事を行う際の足場代は大体10万~25万円程度です。
この足場代は屋根修理や漆喰補修の際にはどうしても必要になるものなので、必要経費として考えるようにしましょう。
漆喰補修工事の実際の見積書を公開!
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という訳で今回は特別に実際の瓦屋根の漆喰の補修工事の見積書データを公開します!
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屋根の漆喰補修方法!詰め直しの作業手順【DIYしたい方必見!】


実際に漆喰を補修するのってどうやるの?
最近ではDIYで漆喰補修を行う人も多いので、漆喰補修の手順についてご紹介します!
DIYをされない人でも、悪質な手抜き業者がいい加減な工事を行っている場合もあるので、下記の手順を覚えておいて損はありません。
漆喰補修作業は全部で3段階!
- ①既存の漆喰を全て撤去する
- 既に詰めてある漆喰は全てきれいに撤去します。その際に葺き土まで撤去しないように注意し、白い漆喰のみを剥がしていきます。葺き土まで解体してしまうと雨漏りの原因となるため、注意です。
- ②漆喰を詰め直す
- 葺き土の表面に丁寧に漆喰を詰め直していきます。この際に重要なのは表面の綺麗さもですが、漆喰の厚みです。漆喰が熱すぎるとその上の熨斗瓦の隙間に入った雨が外に正しく排出できなくなり、雨漏りの原因となります。漆喰は薄すぎず厚すぎず、適度な厚みで詰め直していきます。
- ③屋根や周辺を清掃し完了
- 漆喰は破片や粉が舞いやすい性質を持っているので、作業後の後片付けや清掃はしっかり行います。清掃が甘いと破片や粉が風で飛んでしまい、周辺の迷惑につながるので手抜きは禁物です。
屋根の漆喰の重ね塗りは厳禁!【要注意】

先ほどの作業工程の1段目、既存の漆喰を撤去せず上から漆喰を詰める事を漆喰の重ね塗りと言ったりします。
屋根の漆喰においては重ね塗りはあまりオススメしません。
その理由は大きく分けて2つです。
- 今までの漆喰を除去せず新しく上から漆喰を詰め直すと、今までの漆喰が剥がれた際に新しい漆喰も剥がれてしまう可能性がある。
- 重ね塗りすることで漆喰の厚みが変わってしまい、熨斗瓦の隙間から入った雨が正しく排出できず、雨漏りの原因となってしまう。
特に屋根の訪問業者がやるいい加減な漆喰の工事方法が漆喰の重ね塗りです。
長期的に見た時にリスクが高い工事方法なので注意しましょう。
屋根の漆喰の寿命・耐用年数は10年~20年程度


漆喰って本来どれくらい長持ちするものなの?
屋根の漆喰は環境によって変動しますが、耐用年数がだいたい10年~20年ほどとされています。
これに対して日本の屋根瓦は耐用年数は50年~100年もつと言われています。
つまり瓦屋根の家では「屋根修理は必要ではないが漆喰修理が必要」というタイミングが定期的に来るわけです。

せっかく頑丈な瓦なのに、定期的にメンテナンス費用はかかるのかあ
と残念に感じてしまいますがどの屋根を利用してもメンテナンスが無い事はありませんから、長く快適に住むためには仕方ありませんよね。
ちなみに瓦屋根の修理費用等についてはこちらで解説しているので、気になる方はチェックしてみて下さい!
漆喰補修のタイミングと経年劣化で発生する症状

漆喰がひび割れてるけど、これって経年劣化?補修するべき?
冒頭でも説明しましたが、屋根の漆喰は雨風にさらされているという事もあり、劣化するのが早いです。
実際の家で多く見られる経年劣化の症状は下記です。
- 漆喰のひび割れ
- 漆喰の剥がれ、欠け
- 棟や熨斗瓦のズレ、崩れ
ではmこれらの症状が出たら補修タイミングなのでしょうか?
一つずつ解説していきたいと思います。
①漆喰のひび割れ

漆喰は空気中の水分を吸収・放出するという特徴を持っています。その過程を繰り返すことで漆喰自体がひび割れてしまうのです。
というか、10年ほど経過すると基本的に屋根の漆喰はひび割れてきます。
さて、結論から申し上げますと漆喰の軽微なひび割れはまだ補修タイミングでは無いと言えるでしょう。
漆喰はその内側の葺き土を守る、バリアとしての役割を担っています。
対して葺き土は内部に侵入した水分を吸収し、晴れた日に放出する。いわば現代の防水シートと同じ役割を持ちます。
つまり何が言いたいかというと、漆喰の多少のひび割れ程度であれば雨漏りに繋がりませんし、葺き土や屋根に大きな影響はないという事。
そのためこの段階では様子見で大丈夫だと言えます。
②漆喰の剥がれ、欠け

漆喰のひび割れを放置していると、漆喰が剥がれたり欠けたりします。
この状態になったら漆喰補修を行うタイミングです。
漆喰が剥がれたり欠けている状態では、特に横殴りの雨の時など、内部に雨がどんどん侵入していきます。
また葺き土が流出する可能性もあり、雨漏りに繋がるのは時間の問題です。
早めに漆喰補修を行う事をオススメします。
③棟や熨斗瓦のズレ、崩れ

①や②の状態を更に放置すると、漆喰だけではなく棟や熨斗瓦がズレたり崩れたりすることがあります。
ここまで来ると漆喰補修では対応しきれないので、先ほども紹介した棟の積み直し工事が必要です。
もちろん修理費用も高額になってしまいますし、傷んだ下地は元に戻りません。
できれば②の漆喰の剥がれや欠けが見られたタイミングで修理を行っておくのがベストだと言えるでしょう。
漆喰の劣化を放置するとどうなるのか?漆喰の重要性について


漆喰ってそんなに大切な箇所なの?
屋根の漆喰は屋根ほど重要視されておらず、その重要性を理解できていない方も多いです。
ここからは実際に漆喰の劣化を放置するとどうなるのかについて説明していきます。
葺き土が流出してしまい、雨漏りに繋がる

そもそも屋根は雨漏りをさせないという事が最大の目的で、漆喰はその屋根を支える一つの箇所です。
つまり、漆喰の劣化を放置すると最終的に行き着くのは雨漏りです。
雨漏りまでの流れを簡単に説明すると、
- まず漆喰が劣化し剥がれると中の葺き土がむき出しになり、流出します。
- 次にこの葺き土という防水層が正しく機能しなくなると、雨が正しく外に排出されず、下地となる木に染み込んで腐食させます。
- あとは時間をかけて木に穴が開く(雨漏りする)のを待つだけです。
雨漏りは長い期間を経て発症するものですが、放置していればいずれ確実に雨漏りに繋がると言えるでしょう。
見栄えが悪く、訪問業者のターゲットになりやすい

漆喰の劣化を放置するとどんどん劣化が広がり、あちこちで漆喰のかけらを発見するようになります。
内側の葺き土も流出し、屋根の上にゴミが沢山載っている状態になります。
屋根の上とはいえ、下からでも確認できますし、当然見栄えが悪いです。
ちなみに、見栄えが悪いと屋根の訪問業者がたくさんやってきます。訪問業者のターゲットにされやすいのもデメリットの一つです。

大丈夫ですか?漆喰が剥がれていますよ?
危ないのですぐ直しませんか??
漆喰補修には火災保険が利用できる場合がある!

漆喰は台風や竜巻、強風、地震などの影響を受けやすく、割れたり崩れたりしてしまうことがあります。
経年劣化ではなくこのような自然災害等が原因で壊れた漆喰は、火災保険を利用して補修することが可能です!
基本的に火災保険が適用されれば、足場代を含む工事費用全額が下りるので、

自然災害の影響で漆喰が壊れた
という場合は忘れずに火災保険申請するようにしましょう!
漆喰補修には補助金や助成金が利用できる場合がある!

補助金や助成金で屋根の漆喰を直したい
という相談を受けることが結構あります。
結論、自治体によっては屋根の漆喰補修の費用がでる補助金や助成金が存在します!
自治体によって要件が違いますので、興味がある方はぜひ一度調べてみてください!
漆喰補修にはふるさと納税が利用できる?

総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーは千葉県習志野市の承認を得て、ふるさと納税の対象事業者として登録されました。
そのため総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーで漆喰補修を行うと、ふるさと納税の対象になる可能性があります!
※おそらく全国でもおうちのお悩みドロボーしかやっていないサービスです!
ふるさと納税を利用してリフォームを行うためにはいくつかの条件がありますが、火災保険や補助金・助成金と掛け合わせて利用することも可能。
興味がある方はお気軽にご相談ください!
瓦屋根の漆喰補修は総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーにご相談ください

総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーはFPが在籍するリフォーム会社です。
屋根修理・雨漏り修理のご相談や無料現地調査が可能なので、お気軽にお問い合わせください。
またFPが在籍しているので、補助金や火災保険を利用したリフォームも対応可能です!
火災保険を利用した屋根修理の際は、補助金申請費や火災保険サポート費なども頂いておりません。
ご興味がある方は、

補助金や火災保険を利用したリフォームを検討したい
と、担当までお伝えください。
»無料現地調査はこちら!«
»お気軽にご相談ください!«
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この記事を書いた人

FP2級合格、CBT試験合格、宅建士試験合格
おうちのお悩みドロボー 代表
村松
国家資格であるFP2級・宅建士試験などに合格し、保険業界や不動産業界にて営業やフィナンシャルプランナーとして経験を積んできました!
不動産業界のブラックな雇用形態とパワハラに疑問を持ち退職。
保険業界では「もしかして、世の中って不要な保険が多いのでは?」と疑問を持ち退職。
その後"自分が正しいと思った事を仕事にしたい"と思い、独立しました!
現在はその経験を活かし、自宅のリフォームや火災保険の申請サポートを行う"おうちのお悩みドロボー"にて、微力ながら皆さまの生活にプラスになるお手伝いをしております(・∀・)ノ