トタン屋根修理の費用は屋根修理の中では比較的安い
トタン屋根は鋼板(ブリキ)に亜鉛をメッキ処理したもので、耐火性に優れた屋根材として1906年(明治39年)から日本で屋根材として広まっていきました。
トタン屋根は従来の木の屋根と比較して耐火性能が高く、また比較的安価であることからガルバリウム鋼板が普及する1982年頃まで、金属屋根のスタンダードとして大量に流通してきました。
屋根工事と言えば高価なイメージがありますが、その中でもトタン屋根は比較的安いです。もちろん性能は高くありませんが、トタン自体は一平米あたり3,500円~4,500円程度で張り替えができます。
工事を行う場合はこれ以外に、既存屋根の撤去費やルーフィング、棟、軒先等の役物板金、廃材処分費、交通費などの金額が追加されます。トタン屋根の修理は部分的な補修であれば、約5万円前後(足場別)。
全体的な張り替えならば30万円~70万円程度(足場別)の費用が発生してきます。いずれも屋根の修理と考えると安い部類です。
耐用年数を考えるならトタンよりガルバリウム鋼板がオススメ
冒頭で説明した通り、現在はトタン屋根はあまり普及しておらず、代わりにガルバニウム鋼板という性能の高い金属屋根が使用されることがほとんどです。
この大きな要因としては、ガルバニウム鋼板の方が耐用年数が長いのに、工事金額は大きく変わらない点が挙げられます。
トタン屋根 | 比較項目 | ガルバニウム鋼板 |
---|---|---|
10年前後 | 耐用年数 | 25年以上 |
3,500円~4,500円程度 | 平米あたりの材料費 | 4,000円~6,000円程度 |
約50万円 | 50㎡張り替え時の工事費用(足場別) | 約60万円 |
屋根修理費用では、全体の費用に対して屋根材の材料費が占める割合はそれほど高くありません。
※加工費や手間代の方がウェイトが大きい。
そのため実際に2つの見積もりを比較してみると、耐用年数に対して工事金額がさほど変わらないという事に気付きます。
細かくメンテナンスをすると、余計にお金が掛かっていやだなあ
と考える方は、ぜひトタン屋根をガルバリウム屋根に替えてみてはいかがでしょうか。
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トタン屋根の具体的な修理方法と費用について
トタン屋根の他の修理方法と、その費用を知りたい
トタン屋根の修理方法は一つではありません。ここからはトタン屋根の具体的な修理方法別の費用について説明します。
①トタン屋根のケレンと塗装工事
トタン屋根がサビていたり、塗装が剥がれて色褪せている場合は、トタン屋根のケレンと塗装工事という方法があります。トタンを綺麗に磨いて(ケレン)新しく塗料を塗っていく工事のことですね。費用は高くありませんが、この工事はあくまでもメンテナンス工事であって修理工事ではありません。
そのため、雨漏りや穴あき、トタン屋根の剥がれの場合などには出来ない工事となります。
項目 | 修理費用 |
---|---|
ケレンおよび塗装工事(部分) | 約5万円/箇所 |
ケレンおよび塗装工事(全体) | 約15万~30万円/戸 |
塗装工事についてはこちらでも解説しているので、詳しく調べたい方は参考にしてください。
②トタン屋根のコーキング補修
トタン屋根に小さな隙間が空いていたり、小さな穴が開いている場合はトタン屋根のコーキング補修という方法もあります。コーキング補修はあくまでも応急処置にしかなりません。
そのため雨漏りをコーキング補修で直すと、後になって再発する可能性があるので注意が必要です。
項目 | 修理費用 |
---|---|
コーキング補修 | 約1万~3万円/箇所 |
③トタン屋根の部分的な交換工事
トタン屋根が一部剥がれたり、穴が開いているという場合はトタン屋根の部分的な交換工事も可能です。
トタン屋根の耐用年数は長くないので、交換しなかった箇所がまた破損してしまう可能性は十分考えられます。
そのため冒頭でもお話しした通り、予算に余裕があるなら部分交換よりも全体を交換してしまった方が良いでしょう。全体の交換工事はこの次でご説明します。
項目 | 修理費用 |
---|---|
トタン屋根の部分交換工事 | 約5万~10万円/箇所 |
④トタン屋根の葺き替え工事
トタン屋根の全体が劣化している場合は、トタン屋根の葺き替え工事を行いましょう。
屋根の葺き替え工事は既存の屋根を解体撤去しなくてはいけないので工程も多く、費用も高くなります。
しかし葺き替えは既存のトタン屋根がどのような状態でも工事可能で、仕上がりも非常に綺麗です。他の手法で修理できない場合は葺き替え工事を検討してください。
項目 | 修理費用 |
---|---|
葺き替え工事 (トタン→トタン) | 約35万~70万円/戸 |
葺き替え工事 (トタン→ガルバリウム) | 約45万~80万円/戸 |
⑤トタン屋根のカバー工法(重ね葺き工事)
既存のトタン屋根は劣化しているものの、下地がしっかりしているという場合は、トタン屋根のカバー工法を選ぶこともできます。カバー工法は既存の屋根を解体せず、その上から防水シートと屋根を載せる工事です。
解体の手間や廃材の処分費がかからない分、葺き替え工事よりも多少安価で施工ができるのが特徴です。
項目 | 修理費用 |
---|---|
葺き替え工事 (トタン→トタン) | 約30万~60万円/戸 |
葺き替え工事 (トタン→ガルバリウム) | 約40万~70万円/戸 |
トタン屋根修理に必要な足場代について
足場代ってトタン屋根の修理の際に必要なの?
トタン屋根の修理を行う場合、ほとんどの場合で足場設置は必要です。
このような鉄パイプで囲まれている家を見たことがあると思いますが、これが足場です。足場は設置するのに10万円~25万円程度の費用がかかります。屋根は平屋建ての家であっても地上から3mは離れているので、屋根修理では足場はほぼ必須。
足場の必要性等についてはこちらで詳しく解説しています。
トタン屋根修理工事の実際の見積書を公開!
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トタン屋根で雨漏りしたときの修理方法について
トタン屋根は昔の建物で使用されることが多く、雨漏りが発生したという家で見かける事も多い屋根材です。トタン屋根の雨漏りは、屋根材に穴が開いたりすき間が空いていて、かつその下の防水シートが劣化しているために発生します。
つまり新しく防水シートを設置する下記のような工事が、正しい雨漏り修理工事になります。
- 葺き替え工事
- カバー工法
しかし、費用的に上記工事ができない場合などは、応急処置的な工事として、
- コーキング補修
- ブルーシートを被せる
などの方法もあります。
しかしこの場合は再発する可能性が高いので注意が必要です。費用としては、雨漏り工事は30万円~70万円(足場別)ほど。雨漏りの応急処置は5万円~10万円(足場別)ほどが相場でしょう。
屋根の雨漏り修理や費用、応急処置についてはこちらで説明しています。
トタン屋根の工事タイミングとなる症状や状態
トタン屋根はどのような状態になったときにメンテナンス工事が必要なの?
雨漏りした後や、穴が開いてからの補修では工事のタイミングとしては遅すぎます。ここからはトタン屋根のメンテナンス工事が必要な症状・状態について説明していきます。
トタン屋根の色あせ
トタン屋根の表面が色褪せしている場合はメンテナンスのタイミングと言えます。このタイミングでは塗装工事を行ってください。色あせは表面のコーティングが無くなっている状態なので、そのままにしてしまうとサビや穴が開いてしまいます。そうなると修理費用は余計に掛かってしまうので、早めのメンテナンスがオススメです。
トタン屋根の錆(サビ)
トタン屋根に錆が発生している場合もメンテナンス時期です。部分的な錆はケレンと塗装工事、範囲的な錆は交換工事などが必要でしょう。この状態が続くと屋根に穴が開き、雨漏りに繋がる可能性があるので危険です。早めに修理しましょう。
トタン屋根の浮きや剥がれ
トタン屋根が浮いたり剥がれている場合もメンテナンスが必要です。一度変形してしまったトタン屋根は原則再利用できませんので、この場合は屋根のカバー工法や交換工事が必要です。この状態もそのままにしてしまうと雨漏りに繋がります。早めの修理を行ってください。
トタン屋根工事を検討する際に知っておきたい制度や修理費用を安くするためのコツ!
安くトタン屋根を修理する方法はないのかなぁ
トタン屋根の修理は比較的安いとはいえ、10万円を超えるような工事ですから、安くなる方法は知っておきたいですよね。そこでここからはトタン屋根修理の費用を安くするための方法についてご説明します。
DIYで補修を行う
トタン屋根の応急処置程度であればDIYでやってしまうという方も最近は増えています!
- 防水テープでの補修
- コーキングでの補修
こういったやり方は動画でも探せば見れる場合があるので、DIYに慣れている人は検討してみてはいかがでしょうか。屋根上での作業は危険なので、安全面は十分に配慮してください。
相見積もりを取る
リフォーム工事の多くは相場はありますが、定価はありません。つまり、同じ工事内容でも安い所高い所があります!ですから、誰でもできる簡単な修理費用を安くするための方法として、相見積もりを取る事は非常に効果的です!
ためしにもう一社見積りを取ってみよう
というだけでも5万・10万の差が出る事はザラにあります!
まだ一社しか見積りを取っていない方は、ぜひ相見積もりを取ってみて下さい。
トタン屋根の工事は一部修理ができる
トタン屋根は全面ではなく一部分だけ修理することが可能です。
一部修理であれば、屋根を全面工事するよりは割高にはなってしまいますが総工費を抑える事ができます。
一部修理では工事費を抑えることができますが、デメリットも潜んでいます。
- 雨漏りが止まらない場合がある(工事をやり直さないといけない)
- 工事していない部分の屋根が悪化・被害拡大することがある
- 費用が割高になる
- 屋根職人やリフォーム会社が引き受けたがらない
屋根の一部修理・部分補修についてはこちらで解説しているので、興味がある方は確認してみて下さい。
ランニングコストで考える
冒頭でお話した通り、トタン屋根をガルバリウム鋼板等のより高性能な金属屋根に交換し、将来必要になる建物のメンテナンス費用をカットするという、ランニングコストで考える方法も効果的です!たとえばトタン屋根を設置すると10年ごとに塗装工事などが必要です。
しかし、25年以上もつガルバリウム鋼板を設置した場合は20年は塗装を行う必要がありません!
①トタン屋根 | ②ガルバリウム屋根 | |
---|---|---|
現在(屋根の葺き替え) | 足場込み70万円 | 足場込み80万円 |
10年後(塗装工事) | 足場込み65万円 | - |
20年後(塗装工事) | 足場込み65万円 | - |
合計金額 | 200万円 | 80万円 結果的に安い! |
家は購入したらその先何十年も住むものです。
もし塗り替えの予算に余裕があるのであれば、このような長期的な視点でランニングコストを考えながらリフォーム工事を行うことで、最終的な修理費用の節約となります。
台風で飛んだトタン屋根の修理費用は火災保険が利用できる
台風でトタン屋根が飛んでいった!!
台風の季節になるとこのような被害のご相談を良くいただきます。
台風や強風、その他の自然災害によって屋根に被害を受けた場合。その大小に関わらず火災保険の補償対象になる可能性があります!
火災保険が適用されれば、足場代も含めて工事費用が給付されるので、自然災害によるトタン屋根の工事の際は必ず火災保険が利用できるか確認を行いましょう。
補助金や助成金の対象になるか調べる
自治体によって、屋根のリフォームに補助金や助成金が出る場合があります!
- 住宅リフォーム補助金…自治体内で行う住宅のリフォーム工事の費用を一部補助して貰える制度
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業…既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームの費用の一部を補助して貰える制度
詳細はこちらから ➡屋根修理・リフォームに使える補助金や助成金【まとめ】
自治体によって要件や金額は変わりますが、10万円~30万円ほど戻ってくる可能性があります!
リフォームを検討する際はぜひ確認してみましょう。
トタン屋根修理にはリフォームローンが利用できる
- 「今にも屋根が剥がれそうで心配」
- 「すでに雨漏りしているので緊急で直したい」
- 「屋根修理したいが、何百万円も貯金するまで工事できないのは困る」
こんな状況でお困りの方もたくさんいらっしゃいます。
そんな時はリフォームローンを利用した屋根修理や雨漏り修理を検討してみて下さい!
リフォームローンは名前の通り、家のリフォームの際にその資金を借り入れできるローンのこと。
しかも借り入れは手元にお金が無くてもできますし、保証や担保が不要なローンも多いです。
リフォームローンを利用した屋根修理や雨漏り修理はこちらのお話を参考にしてください。
トタン屋根の修理はFPが在籍するおうちのお悩みドロボーにご相談ください
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーはFPが在籍するリフォーム会社です。屋根修理・雨漏り修理のご相談や無料現地調査が可能なので、お気軽にお問い合わせください。またFPが在籍しているので、補助金や火災保険を利用したリフォームも対応可能です!
火災保険を利用した屋根修理の際は、補助金申請費や火災保険サポート費なども頂いておりません。
ご興味がある方は、
補助金や火災保険を利用したリフォームを検討したい
と、担当までお伝えください。
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この記事を書いた人
FP2級合格、CBT試験合格、宅建士試験合格
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー 代表
村松
国家資格であるFP2級・宅建士試験などに合格し、保険業界や不動産業界にて営業やフィナンシャルプランナーとして経験を積んできました!
不動産業界のブラックな雇用形態とパワハラに疑問を持ち退職。
保険業界では「もしかして、世の中って不要な保険が多いのでは?」と疑問を持ち退職。
その後"自分が正しいと思った事を仕事にしたい"と思い、独立しました!
現在はその経験を活かし、自宅のリフォームや火災保険の申請サポートを行う"総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー"にて、微力ながら皆さまの生活にプラスになるお手伝いをしております(・∀・)ノ