瓦は屋根材の中でも特に耐久性能が高く、長持ちする材料です。
一方で瓦屋根は高コストで、設置時もメンテナンス時も費用がかかりやすい…。
今回は瓦屋根の家に住んでいる方で、
- 瓦屋根のメンテナンス費用ってどれくらいが相場なの?
- 瓦屋根の適切なメンテナンス時期っていつ?
という方に向けて、瓦屋根のメンテナンス費用と正しいメンテナンス時期について解説します。
もし今、瓦屋根のメンテナンスを検討されている方は、ぜひ一度総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーにご相談ください。
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もちろん相談・現地調査・見積りは全て無料なので、お気軽にご相談いただければと思います。
瓦屋根のメンテナンス費用一覧【工事別】
瓦屋根のメンテナンス方法は主に5つあります。
それぞれ特徴や金額が異なっていますので、一つずつ確認してみましょう。
①屋根塗装工事【約10万円~40万円】
屋根メンテナンスで一般的な物は屋根塗装工事です。
実は瓦屋根の中には屋根塗装をした方がいい瓦と、屋根塗装が不要な瓦があります。
塗装が必要な瓦屋根 | 塗装が不要な瓦屋根 |
・モニエル瓦 ・セメント瓦 | ・粘土瓦(和瓦) |
セメント瓦やモニエル瓦の場合は塗装を行う事で瓦がより長持ちするので、定期的にメンテナンスするようにしましょう。
塗料にもよりますが、屋根塗装を行う事で10年~25年ほど瓦を長持ちさせることができます。
瓦屋根塗装に掛かる費用相場 | 約10万~40万円 |
瓦塗装でどれくらい品質が長持ちするのか | 約10年~25年 |
瓦屋根塗装の際のポイント | 1.粘土瓦(和瓦)は基本的に塗装不要。塗装はモニエル瓦やセメント瓦に行う。 2.塗料の品質によって耐用年数が大きく変わる。 |
②瓦の葺き直し工事【約70万円~130万円】
瓦の葺き直し工事とは、瓦の下の下地や防水シートを新しくする工事です。
冒頭から説明している通り、瓦屋根は非常に長持ちなのですが、その下の防水シートは瓦屋根ほど長持ちしません。
そのため、表面(瓦)は何ともないのに防水シートが先に劣化してしまうという状態になる場合が多いです。
つまり、防水シートを交換して屋根材は再利用する工事=瓦の葺き直し工事を行うのは正しいメンテナンス方法です。
防水シートも近年どんどん質が良くなっており、15年~50年もつと言われているものもあるので、葺き直しの際には色々調べてみましょう。
瓦葺き直し工事に掛かる費用相場 | 約70万~130万円 |
瓦葺き直し工事でどれくらい品質が長持ちするのか | 約15年~50年 (※防水シートのみ) |
瓦葺き直し工事の際のポイント | 1.防水シートやその下の下地が傷んでいる場合に行う工事。 2.新しい屋根材を購入しないで済むので比較的安価に工事できる。 3.瓦屋根で雨漏りしている場合は葺き直し工事を行うのが定石。 4.防水シートの品質によって耐用年数が大きく変わる。 |
③瓦の葺き替え工事【約120万円~250万円】
瓦の葺き替え工事は屋根も防水シートも新しい物に交換する工事です。
瓦が既に寿命を迎えており、上に乗ると割れてしまう可能性が高い場合はこの葺き替え工事を行います。
当然屋根も防水シートも新品にするので、瓦屋根のメンテナンスの中で一番次のメンテナンスまでの期間が長くなる工事となります。
また、葺き替え工事をする場合は瓦を撤去して瓦以外の軽い屋根材を載せる事も可能です。
そのため最近は大地震に備えて屋根を軽量化する方も増えています。
瓦葺き替え工事に掛かる費用相場 | 約120万~250万円 |
瓦葺き替え工事でどれくらい品質が長持ちするのか | 約30年~50年以上 |
瓦葺き直し工事の際のポイント | 1.瓦が劣化し上に乗れないような状態の場合はこの工事を行う。 2.瓦を外して新しい屋根材を載せる工事なので、瓦以外の軽い屋根材を設置することができる。 3.大地震に備えた屋根の軽量化をしたい方にもオススメ。 4.選ぶ屋根材によっては細かいメンテナンスが必要になってしまうので要注意(スレートなど) |
④棟瓦積み直し工事【約10万円~50万円】
平場の瓦は問題ないが、棟がずれているという場合は棟の積み直し工事だけを行う事もあります。
棟は瓦と瓦のつなぎ目にあるので、ここが劣化すると雨漏りに繋がりやすいです。
そのため棟瓦がずれている時は積み直し工事を行うべきですが、棟瓦をメンテナンスしても平場の瓦は別途メンテナンスが必要になります。
別々で工事を行うと費用が余計にかかるので、屋根の葺き直し工事等と同時に行うのがオススメです。
棟瓦積み直し工事に掛かる費用相場 | 約10万~50万円 |
棟瓦積み直し工事でどれくらい品質が長持ちするのか | 約20年~30年 (棟のみ) |
棟瓦積み直し工事の際のポイント | 1.棟を積み直しても平場の瓦は別途メンテナンスが必要なので注意。 2.棟積み直しには湿式工法と乾式工法の2種類がある。 |
⑤漆喰補修工事【約5万~25万円】
棟に充填してある漆喰だけを補修する工事もあります。漆喰補修工事です。
正直、表面の漆喰だけを補修しても棟の状態は良くなりません。劣化を遅らせる程度のものです。
よく訪問業者が漆喰だけを修理することを勧めてきますが、当社では漆喰のみの補修はそこまで効果が高いとは考えていません。
ただ、見栄えは良くなるので、その点も含めてのメンテナンスとしては漆喰補修はオススメです。
漆喰補修工事に掛かる費用相場 | 約5万~25万円 |
漆喰補修工事でどれくらい品質が長持ちするのか | 約10年前後 (漆喰のみ) |
漆喰補修工事の際のポイント | 1.棟表面の漆喰だけ補修しても屋根の状態が良くなるわけではない。 2.見栄えは良くなるのでそういった点を含めてメンテナンスしたい場合はオススメ。 |
瓦屋根のメンテナンス以外の修理工事について
瓦屋根にはメンテナンス以外にも修理工事の方法があります。
- 瓦のコーキング補修
- 瓦の差し替え(部分交換)
- 瓦の並べ直し
自然災害などによって部分的に修理が必要になった場合は、全体のメンテナンス工事ではなく、このような部分的な修理工事を行う事で費用を抑える事も出来ますので覚えておきましょう。
項目(詳細はクリック) | 費用と相場 | どのような症状の時に選ばれるか |
---|---|---|
①瓦屋根のコーキング補修にかかる費用・相場 | 約5万~15万円 | ・瓦のひび割れ |
②瓦屋根の差し替え・交換にかかる費用・相場 | 約5万~15万円 | ・瓦の大きな割れ ・瓦の飛散 |
③瓦屋根の並べ直しにかかる費用・相場 | 約3万~5万円 | ・瓦のずれ、浮き |
瓦屋根の正しいメンテナンス時期と耐用年数【素材別】
瓦屋根の耐用年数ってどれくらいだろう
瓦屋根は素材によって耐用年数が異なっています。
瓦の種類 | 耐用年数 | 適切なメンテナンス時期 |
---|---|---|
粘土瓦 | 50年~100年 | ①15年~20年ごとに漆喰補修 ②15年~20年ごとに屋根塗装工事(モニエル瓦とセメント瓦のみ) ③20年~30年ごとに葺き直し工事(防水シートの交換) |
モニエル瓦 | 30年前後 | |
セメント瓦 | 30年~40年 |
この耐用年数も環境や定期的にメンテナンスを行っているかどうかで変わってきますが、瓦以外の屋根材の寿命が20年~30年ほどなのを考えるとかなり高寿命なのが分かりますね。
瓦がこのような状態ならそろそろメンテナンス時期です!
具体的に瓦がどのような状態になったらメンテナンス時期なの?
基本的に屋根のメンテナンスは劣化症状が起きる前に行った方が良いです。
特に防水シートは劣化症状が出てからだと雨漏りしていたり下地が傷んでいる状態である可能性が高いので、それを直すための余計な費用が発生してしまう可能性があるためです。
もし今下記のような劣化症状が見られる方は、早い段階で工事をした方が良いと言えるでしょう。
瓦に苔や藻が繁殖している状態
瓦に苔や藻が繁殖している状態という事は、瓦本体が水を吸って常にじめじめしている状態である可能性が高いです。
つまり劣化しているサインですし、非常に壊れやすい状態です。
この場合の適切なメンテナンス方法は、屋根を洗浄して上から塗装をしてあげる屋根塗装工事です。
瓦全体が割れたり欠けたりしている状態
瓦が全体的に割れたり欠けたりしている状態は、瓦本体が寿命を迎えている可能性が高いです。
冒頭から申し上げているように瓦は非常に頑丈なので、その瓦が割れてしまうくらい劣化しているというサインになります。
この場合の適切なメンテナンス方法は、瓦の差し替えや、瓦の葺き替え工事となります。
棟瓦がずれて歪んでいる状態
棟瓦がずれていたり、歪んでいる(蛇行しているような状態)場合は棟のメンテナンス時期です。
棟瓦のズレは経年劣化以外に、地震や台風などによっても発生してしまいます。
また、この状態を放置すると雨漏りのリスクが高まります。
この場合の適切なメンテナンス方法は、棟瓦の積み直し工事です。
漆喰が何箇所も割れて崩れている状態
棟の漆喰が何箇所も割れていたり、崩れている状態は棟のメンテナンス時期です。
漆喰の破損を放置すると内部に雨風が侵入してしまうので、屋根の劣化を早め雨漏りのリスクが高まります。
この場合の適切なメンテナンス方法は、棟瓦の積み直し工事や漆喰補修工事です。
瓦屋根から雨漏りしている状態
わざわざ解説するものでも無いと思いますが、瓦屋根の雨漏りは早急にメンテナンスを行う時期というサインです。
雨漏りが発生している場合、その9割以上が長い年月をかけて雨が建物内部に侵入しています。
またその過程で下地や構造上重要な躯体(柱や梁など)に雨が染み込んでおり、腐食やシロアリの被害に繋がる可能性が高いです。
この場合の適切なメンテナンス方法は、瓦の葺き直し工事や瓦の葺き替え工事です。
瓦屋根のメンテナンスの際に知っておきたい制度や安くするためのコツ
瓦屋根のメンテナンスを検討したいが、金額が気になる
という方の為に、ここからは瓦屋根のメンテナンスを検討する際に知っておきたい制度や安くするためのコツについてご紹介していきたいと思います!
瓦屋根のメンテナンスを検討する際は相見積もりを取る
リフォーム工事の多くは相場はありますが、定価はありません。
つまり、同じ工事内容でも安い所高い所があります!
ですから、誰でもできる簡単な修理費用を安くするための方法として、相見積もりを取る事は非常に効果的です!
ためしにもう一社見積りを取ってみよう
というだけでも5万・10万の差が出る事はザラにあります!
まだ一社しか見積りを取っていない方は、ぜひ相見積もりを取ってみて下さい。
屋根工事は一部修理ができる
全ての屋根材ではありませんが、一部の屋根材は全面ではなく一部分だけ修理することが可能です。
一部修理であれば、屋根を全面工事するよりは割高にはなってしまいますが総工費を抑える事ができます。
一部修理では工事費を抑えることができますが、デメリットも潜んでいます。
- 雨漏りが止まらない場合がある(工事をやり直さないといけない)
- 工事していない部分の屋根が悪化・被害拡大することがある
- 費用が割高になる
- 屋根職人やリフォーム会社が引き受けたがらない
屋根の一部修理・部分補修についてはこちらで解説しているので、興味がある方は確認してみて下さい。
瓦屋根のメンテナンスには火災保険が利用できる可能性がある
瓦屋根のメンテナンスには火災保険が利用できる可能性があります!
火災保険は建物が自然災害等の突発的な被害によって損傷した際に、その修理費用を補償してくれるものです。
ですから破風板が台風、強風、竜巻、雹などによって破損し、その修理を行う場合にはぜひ火災保険を申請してください。
破損した瞬間を見てたわけじゃ無いので、台風被害とハッキリ断言できない…
という方も、申請することにリスクは無いので一度手続きを行ってみる事をオススメします!
瓦屋根のメンテナンスにはふるさと納税が利用できる
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーは、2023年度に千葉県習志野市の承認を得てふるさと納税の対象事業者になりました!
そのため、総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーで瓦屋根のメンテナンス工事を行うと、費用の一部がふるさと納税の対象になります。※条件あり
ふるさと納税したことがない方でも分かりやすくサポートしていますのでお気軽にご相談ください。。
ふるさと納税を利用した破風板リフォームに興味がある方はこちらで詳細をお調べください。
瓦屋根のメンテナンスには補助金や助成金が利用できるかも
住んでいる場所や自治体によっては瓦屋根のメンテナンスに補助金や助成金が出る場合があります。
全額ではありませんが、工事金額の約10%~20%が自治体から戻ってくる場合が多いです。
- リフォーム補助・助成事業…主に市区町村で行われている制度で、対象地域内で行うリフォームで一部の費用が支給される。瓦のひび割れ修理だけではなく、カバー工法や葺き替え工事、屋根塗装工事も対象となる。補助費用は工事費用の10%~20%程度が多い。
- 耐震改修リフォーム工事補助事業…耐震改修工事と同時に建物のリフォーム工事を行う場合に、その一部の費用が支給される。瓦のひび割れ修理だけではなく、カバー工法や葺き替え工事、屋根塗装工事も対象となる。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業…既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームの費用の一部を補助して貰える制度
詳細はこちらから ➡屋根修理・リフォームに使える補助金や助成金【まとめ】
全ての方が利用できるものではありませんが、もし利用できるならお得ですよね。
興味がある方は今住んでいる自治体の補助金や助成金の制度を一度調べてみる事をオススメします。
瓦屋根のメンテナンスにはリォームローンが利用できる
手元にすぐ支払うための工事費用が無い
と、どうしても費用をすぐ捻出できない場合はリフォームローンを利用するのも方法です。
リフォームローンを利用すれば手元資金0円でも破風板工事をすることができます。
また、ローンを借りる機関によっては保証人・担保が不要な所もあるのでオススメです。
今すぐ破風板の工事をしないといけないという状況の方はぜひ検討してみて下さい。
瓦屋根のメンテナンスは総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーにご相談ください
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーはFPが在籍するリフォーム会社です。
ご相談や現地調査、見積もりは無料で対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
またFPが在籍しているので、補助金や火災保険を利用したリフォームも対応可能です!
火災保険を利用した屋根修理の際は、補助金申請費や火災保険サポート費なども頂いておりません。
ご興味がある方は、
補助金や火災保険を利用したリフォームを検討したい
と、担当までお伝えください。
≫無料現地調査はこちら!≪
≫お気軽にご相談ください!≪
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この記事を書いた人
FP2級合格、CBT試験合格、宅建士試験合格
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー 代表
村松
国家資格であるFP2級・宅建士試験などに合格し、保険業界や不動産業界にて営業やフィナンシャルプランナーとして経験を積んできました!
不動産業界のブラックな雇用形態とパワハラに疑問を持ち退職。
保険業界では「もしかして、世の中って不要な保険が多いのでは?」と疑問を持ち退職。
その後"自分が正しいと思った事を仕事にしたい"と思い、独立しました!
現在はその経験を活かし、自宅のリフォームや火災保険の申請サポートを行う"総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー"にて、微力ながら皆さまの生活にプラスになるお手伝いをしております(・∀・)ノ