屋根瓦の家に住んでいるが、修理費用ってどれくらいかかるのだろう
今でも多くの家で利用されている瓦屋根。
品質も良く高耐久で一番長持ち。見た目も古き良き日本家屋の印象を残せるので根強い人気があります。
しかし瓦屋根と言えばその本体が高い。
加えて瓦職人は年々減少しており、施工費も高騰しています。
実際に瓦屋根を修理する際にどれくらいの金額がかかってくるのでしょうか?
もし今瓦屋根の修理を検討している方はぜひ一度総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーにご相談を。
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瓦屋根の修理費用の相場・目安!
瓦屋根の修理費用は部分修理であれば約5万~15万円程度。
全体的な修理であれば70万~250万円程度が相場です。
たっ、高い!瓦たかいっ!!
と感じてしまうかもしれませんがその通り。瓦屋根の修理は屋根修理の中でも高額です。
瓦屋根の工事費用が高い理由をいくつか挙げてみました。
- 瓦自体が高額で、そもそも材料費が高い
- 屋根屋の中でも瓦職人は少なく、施工費用が高い
- 瓦が重いため作業負担が大きく、作業日数も増えるため高い
- 瓦を処分する場合は、産廃費用も他の屋根材と比べて高い
瓦屋根の良さはメンテナンス間隔が長い点
たしかに瓦屋根は修理するとなると費用は高額です。
しかし、冒頭でも説明したように瓦は非常に耐久力があり長持ちします。
つまり他の屋根材と比べると、修理が必要な間隔が非常に長いので、長期的にみると経済的なんです!
屋根材 | 耐用年数の平均 |
---|---|
瓦屋根 | 約50年~100年以上(断トツ!) |
ガルバリウム屋根 | 約25年~30年以上 |
スレート屋根 | 約20年~30年程度 |
アスファルトシングル屋根 | 約20年~30年程度 |
トタン屋根 | 約10年~20年程度 |
それぞれに一長一短ありますが、永久に品質を維持できる屋根材はありません。いずれメンテナンスしないといけない時期が来ます。
瓦屋根のメンテナンス時期についてはこちらで解説しているので興味がある方は確認してみて下さい。
具体的な瓦屋根の直し方とそれぞれの具体的な修理費用・見積もり相場
瓦の修理方法は一つではありませんので、瓦の素材や劣化状況や環境にあわせて適切な工事を選ぶ必要があります。
とはいえ先ほどの平均金額だけでは、
なんだか金額にだいぶ差があるなぁ
と感じて、イメージが沸きにくいですよね。
ここからは屋根瓦の修理方法別に、具体的な費用を説明していきます!
①瓦の並べ直しの費用・見積もり相場
台風や強風、または地震によって、屋根瓦がずれてしまった時。
下地など他の箇所に影響がない場合は瓦の並べ直し作業を行います。
これは特殊な道具などは必要なく、屋根の上に登って瓦を綺麗に整理するというだけなので、瓦屋根の修理の中でも一番安価で短時間で終わります。
費用の内訳としては、職人の人件費と交通費、高所での作業費用などです。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
瓦の並べ直し | 5万円前後/戸 |
②瓦のコーキング補修の費用・見積もり相場
瓦自体がひび割れているという場合は、そのひび割れを修理するためにコーキングで補修する(塞ぐ)工事を行います。
屋根瓦の補修で使用するコーキング等の消耗品もさほど高くはありませんから、修理費用は安価です。
もし5枚以上の瓦の補修が必要であれば材料費が高くなるかもしれません。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
瓦のコーキング補修 | 3~5万円前後/箇所 |
③瓦の差し替え・交換の費用・見積もり相場
台風や強風、飛来物の衝突などの理由によって、
- 瓦が割れてしまった
- 瓦が飛んでいってしまった
という場合は新しい瓦に差し替える(交換する)工事を行います。
瓦は1枚数千円で準備して貰えるでしょう。
ネットでは1000円前後で購入できるので、自分で準備するのもありです。
作業自体は古い瓦を外し、新しく瓦を設置するだけなので、さほど高額ではありません。ただ、差し替えする枚数によっては金額も高くなります。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
瓦の差し替え・交換 | 5万円前後/箇所 |
④瓦の葺き直し工事の費用・見積もり相場
屋根瓦の家で、
- 下地や防水層が劣化している
- 雨漏りが発生している
- 屋根を軽くしたい
というような場合には、屋根の葺き直し工事を行います。
これは一度瓦を解体して下地を補強したり防水シートを交換して、また同じ瓦を並べ直す工事です。
戸建て住宅の屋根瓦は1500枚~3000枚ほど乗っていますので、かなりの手間がかかる事が想像いただけると思います。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
瓦の葺き直し工事 | 150万円~250万円/戸 |
⑤瓦の葺き替え工事の費用・見積もり相場
瓦の葺き直し工事とは違い、瓦を解体した後に別の屋根材を載せる工事もあります。
これを瓦の葺き替え工事と言います。
葺き替え工事のメリットは、
- 家を軽量化できるので耐震性能の向上が期待できる
- 屋根材を選べるのでデザイン、防音性能、断熱性能などをニーズによって付与できる
という点があります。
しかし、既存の瓦を廃棄してさらに新しい屋根材を購入する必要があるので、費用が高額なのがデメリット。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
瓦の葺き替え工事 | 200万円~350万円/戸 |
雨樋工事の費用・相場【瓦屋根の葺き替えの際に必要になるかも!】
瓦屋根の葺き替えを行うと、瓦屋根と新しい屋根材の厚みが変わります。
そのため今までの雨樋では屋根に落ちた雨が正しく雨樋に流れなくなる可能性があり、多くの場合は瓦の葺き替えと雨樋の交換工事を併せて行わなくてはいけません。
既存の雨樋が利用できる場合は、金具や角度の調整のみでも問題ありません。
数か月後に雨が降った時に初めて気づく、という事が無いように瓦屋根の修理の際は雨樋についても確認するようにしましょう。
項目 | 修理費用 |
---|---|
雨樋の全部交換工事 | 20万円~40万円/戸 |
⑥棟瓦の積み直し(取り直し)工事の費用・見積もり相場
屋根瓦の家の棟の部分(屋根の山になっているてっぺんの部分)には、棟瓦という専用の瓦を積みます。
- 棟瓦がズレている
- 棟瓦が崩れている
- 棟部分から雨漏りしている
このような場合には棟瓦の積み直し工事を行います。
一度棟を解体して土台を新しく形成し、また棟瓦を積み直す作業で、結構な手間のかかる工事です。
修理する棟の長さによって金額も高くなります。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
棟瓦の積み直し(取り直し)工事 | 15万円~35万円 |
棟の修理費用についてはこちらでも詳しく説明しています。
⑦漆喰の詰め直し(交換)の費用・見積もり相場
屋根瓦の家では棟の瓦の隙間部分に漆喰(しっくい)という粘土のような材料を塗布します。
この漆喰は15~20年ほどすると欠けたり崩れてしまうのですが、その場合は漆喰の詰め直し工事を行います。
既存の漆喰を綺麗に除去し、その後新しく漆喰を充填していく作業です。
棟の表と裏の両側の漆喰を詰め直す必要があるので、工数が掛かり、材料費もそこそこかかります。漆喰を詰め直す長さにより価格も上がります。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
漆喰の詰め直し(交換)工事 | 3,000円~5,000円/m |
⑧瓦のラバーロック工法の費用・見積もり相場
瓦と瓦同士をコーキング材でくっ付けて、屋根を一体化する工事があります。これをラバーロック工法と言います。
ラバーロック工法は正しく施工すると耐風性や耐震性が上がるメリットがありますが、反対に雨漏りのリスクが上がったり大きな自然災害の際にはむしろ被害を拡大させる可能性もあって注意が必要です。
リスクをよく確認したうえでラバーロックをするか検討しましょう。
項目 | 見積もり修理費用 |
---|---|
瓦のラバーロック工法 | 5万~15万円程度/戸 |
⑨瓦屋根の修理に必要な足場仮設費用・見積もり相場
ここまで挙げた工事費用には足場代を含んでいません。
足場とは高所で作業を行う際に設置を義務付けられている、作業を行うための床の事です。
下記のような鉄パイプで囲まれている家を見たことがあると思いますが、これが足場です。
足場は設置するのに10万円~25万円程度の費用がかかります。
屋根は平屋建ての家であっても地上から3mは離れているので、屋根瓦修理では足場はほぼ必須で必要です。
足場についてはこちらで詳しく解説しています。
瓦屋根は軽いスレートやガルバリウム屋根に交換した方が良いのか?【屋根の軽量化】
先ほどの瓦の葺き替え工事のところで少し触れましたが、東日本大地震等の昨今の大地震の被害によって、住宅の屋根の耐震化は非常に注目を集めています。
屋根瓦は屋根材の中でも特に重いです。
そのため瓦をスレート屋根やアスファルトシングル屋根、金属屋根に替えたいという需要は年々高まっています。
リフォーム会社によっても見解は異なりますが、おうちのお悩みドロボーでは屋根瓦は他の屋根材に交換した方が良いと考えております。
日本は地震大国なので、どうしても他の国よりも地震のリスクが高いです。
そして屋根瓦は地震リスクを上げる事に繋がります。
今後発生するかもしれない大地震に備えて先に屋根を軽量化しておく事は、安全面的に非常に効果は高いといえるでしょう!
瓦屋根に塗装は必要なのか?
屋根瓦にはいくつかの種類あります。
その中でも和瓦や陶器瓦と言われるものは塗装は基本的に必要ありません。
それに対してスレート瓦やモニエル瓦という瓦は塗装を行った方が長持ちすると言われています。
もし今屋根瓦の建物にお住いの場合は、まず瓦がどのような種類なのかを確認してみて下さい。
屋根瓦で雨漏りしている場合に行う工事について
屋根瓦で雨漏りしている場合に行う工事は、
- 棟瓦の積み直し工事
- 瓦の葺き直し工事
- 瓦の葺き替え工事
基本的にこの三つです。
これ以外の工事では雨漏りの根本的な解決に繋がらず、一時的に雨漏りが止まったとしてもいずれ再発するリスクが非常に高いです。
しかし、世の中にはこのリスクを話さずに、
うちは雨漏り修理、安くできますよ!
といって契約を迫るリフォーム会社もあります。
詐欺まがいな業者もいますので、雨漏り修理は必ず信頼できるリフォーム会社に相談をしましょう。
瓦屋根にカバー工法(重ね葺き工事)はできない
最近のリフォーム業界の屋根工事と言えば、カバー工法が主流です。
既存の屋根を解体・廃棄せずに新しい屋根材を設置できるので、普通の葺き替え工事と比較して工事金額が安い点が最大の魅力です。
しかし、残念ながら瓦屋根の家ではカバー工法は選べません。
カバー工法は古い屋根の上から新しい屋根を被せて設置するため、重い重量を持つ瓦屋根の上に新しい屋根材を載せる事は耐震上良くないとされています。
また、瓦屋根は堅く上から屋根材を設置する際のビス打ちを行うと割れてしまうため、そもそもの設置ができません。
既存の屋根が瓦屋根で屋根全体を修理したいという場合は「葺き直し工事」か「葺き替え工事」を選ぶ以外ないでしょう。
スレート屋根から瓦屋根にするカバー工法は可能!
既存の屋根が瓦の場合はカバー工法は選べません。
しかし、既存の屋根がスレート屋根の場合に、カバー工法で瓦を設置することは可能です!
ケイミューという大手屋根材メーカーが「ROOGA 鉄平(ルーガ)」というカバー工法に対応できる軽量の屋根材の販売を行っています。
なんとこの瓦材は、スレート屋根の上から設置しても通常の陶器瓦程度の重さにしかならないため、耐震性能への影響が低いとされています。
デザインは限られてしまいますが、
屋根を安く軽量瓦・防災瓦に変更したい
という方は一度調べてみると良いでしょう。
瓦屋根の修理費用をする際に知っておきたい制度や安くするためのコツ!
屋根瓦の修理って思っていたより高いかも…
そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。
※屋根瓦に限らず、リフォーム工事って高い気がしてしまいますよね
というわけでここからは、具体的に工事をお考えの皆様のために少しでも屋根瓦の修理費用を安くするためのポイントについて説明します!
相見積もりを取る
リフォーム工事の多くは相場はありますが、定価はありません。つまり、同じ工事内容でも安い所高い所があります!
ですから、誰でもできる簡単な修理費用を安くするための方法として、相見積もりを取る事は非常に効果的です!
しかし気を付けなくてはいけないのが、安いと思っても必要な工事の項目が入っていないなんて場合もあります。手抜き工事という事ですね。
相見積もりを取る際は必ず「本当に必要な工事が含まれているか」を確認してください。
瓦屋根の工事は一部修理ができる
瓦屋根は全面ではなく一部分だけ修理することが可能です。
一部修理であれば、屋根を全面工事するよりは割高にはなってしまいますが総工費を抑える事ができます。
一部修理では工事費を抑えることができますが、デメリットも潜んでいます。
- 雨漏りが止まらない場合がある(工事をやり直さないといけない)
- 工事していない部分の屋根が悪化・被害拡大することがある
- 費用が割高になる
- 屋根職人やリフォーム会社が引き受けたがらない
屋根の一部修理・部分補修についてはこちらで解説しているので、興味がある方は確認してみて下さい。
台風などの自然災害で瓦が壊れたら火災保険が利用できる!
台風で瓦が飛んでいった!!
台風の季節になるとこのような被害のご相談を良くいただきます。
台風や強風、その他の自然災害によって瓦屋根に被害を受けた場合。
その大小に関わらず火災保険の補償対象になる可能性があります!
火災保険が適用されれば、足場代も含めて工事費用が全額給付されるので、自然災害による屋根瓦の工事の際は必ず火災保険が利用できるか確認を行いましょう。
補助金や助成金の対象になるか調べる
自治体によって、屋根瓦の家のリフォームには補助金が出る場合があります!
- 住宅リフォーム補助金…自治体内で行う住宅のリフォーム工事の費用を一部補助して貰える制度
- 耐震改修工事補助事業…屋根の軽量化(瓦の葺き替えなど)に必要な費用の一部を補助して貰える制度
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業…既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームの費用の一部を補助して貰える制度
詳細はこちらから ➡屋根修理・リフォームに使える補助金や助成金【まとめ】
自治体によって要件や金額は変わりますが、10万円~30万円もどってくる可能性があります。
屋根リフォームの際はぜひ補助金や助成金についても確認してみて下さい。
屋根瓦の修理にはリフォームローンが利用できる!
- 「今にも屋根が剥がれそうで心配」
- 「すでに雨漏りしているので緊急で直したい」
- 「屋根修理したいが、何百万円も貯金するまで工事できないのは困る」
こんな状況でお困りの方もたくさんいらっしゃいます。
そんな時はリフォームローンを利用した屋根修理や雨漏り修理を検討してみて下さい!
リフォームローンは名前の通り、家のリフォームの際にその資金を借り入れできるローンのこと。
しかも借り入れは手元にお金が無くてもできますし、保証や担保が不要なローンも多いです。
リフォームローンを利用した屋根修理や雨漏り修理はこちらのお話を参考にしてください。
「瓦が浮いている」という飛び込み営業に注意
瓦屋根が浮いていて危ないですよ。
突然家に来てこのような事を言う訪問営業マンが全国で確認されています。
屋根修理系の飛び込み業者のほとんどが違法で悪質な業者です!絶対にその場で契約しないようにしましょう。
もしすでに契約してしまったという方はクーリングオフ制度などを利用してキャンセルすることも可能です。
高いお金を払わされてしまった…
という事にならないよう、しっかり対策をしておきましょう。
関東の屋根瓦修理はFPが在籍するおうちのお悩みドロボーにご相談ください
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボーはFPが在籍するリフォーム会社です。
そのため屋根瓦のリフォーム工事だけではなく、補助金制度や火災保険申請の相談もまとめて対応することができます!
また、火災保険を利用した屋根修理には、補助金申請費や火災保険サポート費なども頂いておりませんので、お気軽にご相談ください。
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この記事を書いた人
FP2級合格、CBT試験合格、宅建士試験合格
総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー 代表
村松
国家資格であるFP2級・宅建士試験などに合格し、保険業界や不動産業界にて営業やフィナンシャルプランナーとして経験を積んできました!
不動産業界のブラックな雇用形態とパワハラに疑問を持ち退職。
保険業界では「もしかして、世の中って不要な保険が多いのでは?」と疑問を持ち退職。
その後"自分が正しいと思った事を仕事にしたい"と思い、独立しました!
現在はその経験を活かし、自宅のリフォームや火災保険の申請サポートを行う"総合リフォーム・おうちのお悩みドロボー"にて、微力ながら皆さまの生活にプラスになるお手伝いをしております(・∀・)ノ